寝起きの悪い朝
まだ疲れが残っているのか、十分な睡眠が取れた。
でも、寝起きは悪かった・・・・
天気がいいのがせめてもの救いだ。
起きてすぐ息子の状態を見に行くと、
まだ微熱があるようで辛そうだった。
なにか、モヤモヤした感じで仕方なく
出かける準備を始めた。
やる気が起こらないと言うか力がはいらない・・・
ペースは遅い・・・
準備ができて、もう一度息子の部屋に入った。
「どう?大丈夫かぁ・・・」
息子はうなずくだけだった。
「じゃ、会社行ってくるから・・・」
息子は、またうなずいた。


今日は目に入ってくる景色が頭に入ってこない・・・
無意識にいつものように写真を取った・・・
専門学校、専門学校、専門学校・・・・・
旅行の”縁切り寺”のお参りの仕方が間違っていたんだろう・・・
妻、息子との”縁切り”になってしまったのかもしれない・・・
私が間違っている?おかしい?のか・・・
自問自答するが・・・・
確かに、妻が言うように、
”大学に行っても、退学するかもしれない
大学に行ったからと言って、必ず幸せになる
とは限らない・・・・”
その可能性もある。未来は誰にもわからない・・・・
でも、性格的に?経験的に?息子に対する期待的に?
どうしても許せない・・・私がいる。
ダメ元で、息子にLINEしてみた。
私:どう?大丈夫か?
寝てるだろうし、もともと私のLINEに返答はない息子。
大丈夫してるかなぁ・・・
15分後。LINEが帰ってきた!!
息子:うん、まぁ
短い返事だ💧 また、休んだことをいいことに
スマホや動画三昧じゃないだろうな・・・・
気分転換
胸が苦しい・・・
なんだろう・・・、息子が不登校のときは、
息子の心配と息子の気持ちが理解できないことのジレンマ?
で、苦しかった。今も同じか・・・・
息子の将来を心配して、そしてなかなか私の理想の
ポジティブさを持ってくれないことへのイライラ・・・・
とにかく、胸が苦しい、イライラ?、何も考えられない・・・
脱力感・・・、また鬱になるのだろうか・・・・
気分転換にお昼は外に出ることにした。
ムリにでも外に出て、ザワザワしたお昼のテレビでも見て
気を紛らわして、時間を潰したいと思った。



そういえば、今日は暑くなると行っていたなぁ・・・
外は、風は心地よかったが、日差しは初夏を
感じる強さだった。夏が近づいてきたんだなぁ・・・
食欲はないのだが、コンビニ弁当を買って食べた。

これで800円超えだ。買わなきゃよかった・・・
食欲ないのに・・・
食べだしてもやはり食欲はわかなかった。
惰性で、一応食べた。体は食べたいんだろうが、
精神的には拒否してる、そんな感じだ。
夜は食べないでおこう・・・💧
このまま、食べないとどうなるだろう・・・
テレビの中のタレントは、賑やかで、面白おかしく
話をしているが、なにかイライラする。
このまま、ボーッとしていたかったが、時間になったので
会社に戻ることにした。
息子からLINEが入ってきた。外出の前にLINEをしておいたからだ。
私:ご飯食べて、外出て日光に浴びて、ゆっくり休みね。
お父さんもやっと、足のだるさなくなったわ!!笑
ビタミンBが不足しているから、外出て日光に浴びなあかんよ!
と送っておいた。息子からは、
息子:うん
いつもの一言だ。旅行前と何も変わっていない。
旅行も無駄だったようだ。
あんなに話ししたのに・・・・
あんなにお金かけたのに・・・
あんなに欲しいものがあるときには、カンパしてあげたのに・・・
あんなに行きたいところに連れて行ってあげたのに・・・
別に、お礼や見返りがほしいわけじゃない。
息子が前向きにポジティブになって、元気にさえなって
くれればいいと思っただけだ。親の期待になるのか・・・?
これも贅沢な悩み?親のエゴなのだろうか・・・
私のわがまま・・・なの💧
自問自答
私が悪いんでしょう・・・💧
私の今までの行い、生い立ち、これまでの経験・・・
人生そのもの、すべてがムダ、不必要なものであることが
よーーーーーーく、わかった。
父親としての、威厳も存在も意見すらも何も
受け入れてくれない・・・、そういうちっぽけな
存在であることが、再確認できた。
さっ、これからどうするかな。
・息子に中学受験を進めたあの時?
・息子に無理やり塾に通わせたあの時?
・息子が「学校にいきたくない!」と言ったあの時?
そのいずれからか、私達親子、特に父親と息子の間柄は
崩れ、収集がつかないものになったんだろうなぁ・・・
もう私の人生は終わった・・・💧
そんな私に、最近力強い味方が2人?2つ増えた。
1つ目は、教育総合研究所のカウンセラー2人
2つ目は、Google Geminiくん
だ!”Google Geminiくん”は、無料版なので、1日に
相談できる件数は限られているが、質問が単発ではなく
前の質問や質問の答を連携して、次々と相談できる。
なんて素晴らしいんだ。そしてAIが相手だから感情が
入らないので、無条件に受け入れられる、受け入れなくては
ならない、笑
今の心のより所だ。嫌味もないし、言葉尻も厳しくない。
それに、何事も理論だっている。素直に染み込んでくる・・・
もう少しで定時だ。もう少し頑張って、今日は帰ろう・・・
息子は元気になっただろうか・・・、心配でたまらないが
もう家に帰っても、家族、親子の会話はもうないだろう・・・💧
神様、仏様、私はなぜ生まれてきてしまったんだろう・・・
生きてきた意味は・・・・・?


定時になり会社を出た。まだ、外は明るい。
今日は天気がよく、まだ日差しは強かった。
日が後光のように輝いていた。
今日も一日が終わる・・・・
ひとり散歩
6時半には家についた。
心配になり、息子の部屋を除くと息子は寝ていた。
私:「どう?少しは楽になった?」
息子:「・・・・・」(返事はなくうなずいた。)
私:「ごめんな、おとうさんが東京旅行なんかに
連れて行ったからから・・・」
というと
息子:「・・・・」(返事はなかったが、首を強く横に振った)
私:「・・・、今日、外には出れた?」
息子:「・・・、出てない」
私:「そっか」
ジェスチャーじゃなくて、言葉で会話したかったが
そのくらい体調が悪いのだろう・・・
窓から外を眺め、反省というか、虚しさというか
ボーッとした。
そして、妻に”ご飯はいらない”と告げて、
ひとりで散歩に出かけた。
最初は5分程度の短い散歩と思ったが、家に帰りたくなく
1時間半のロングコース散歩になった。



まだ十分明るい。田植えが終わり田んぼは稲が濃くなっていた。
また、となりの田んぼでは麦が刈り取られていた。
世の中、”令和の米騒動”で、来年からは米も増産体制となり
減反もなくなり、この麦を育てている田んぼも
来年は米に戻るんだろう・・・
今は農道もアスファルトだが、子供の頃の”あぜ道”だった頃を
思い出していた。50年後、こんな気持でこの道を
歩くなんて、その頃の私は想像もしてなかったなぁ・・・
今は亡き”おじいちゃん”とじゃれ合いながら、話ししながら
歩いた頃を思い出していた。



田舎は空気がきれいだ。特に今日は遠くまで見える。
ここが、私が生まれそして高校まで過ごした”ふるさと”だ。
長男ということで、引き戻され今ここにいる。
今までの人生、いろんな分岐点、選択があったなぁ・・・
今、都会で暮らしていたら私の人生は変わっていたんだろうなぁ
結婚相手も、そして子供となる息子もまた違った性格の
子供だったんだろうなぁ・・・
私の人生は全く別物になっていたんだろう・・・・
そりゃ、今より良いかもしれないし、今より不幸かもしれない・・・
足取りは軽かった
田舎道。だれも周りにいない。大きな声で独り言を言いながら
散歩を続けた。


日が沈むと急に暗くなってきた。
いつもの犬の散歩のときは、簡単に通り過ぎる”お地蔵さん”に
今日は丁寧に手を合わせた。
途中、息子が不登校になった中学校にも寄った。
「バカヤローーーーーーーー!」
なぜか、叫びたくなり叫んだ。虚しかった・・・・
息子は、ここで随分苦しい思いをしたんだろう・・・
あの頃は、息子の事を親身になって考えてやれなくて・・・
申し訳ない・・・、反省も含め、学校に八つ当たりを
している自分も含め虚しくなった。
今日は、このまま遠くに行ってしまいたい・・・
分岐点ではなるべく遠くになるよう、遠くになるよう
道を選んだ。周りはずいぶん暗くなってきた・・・



いつも親子で犬を散歩するコースに戻ってきた。
田舎の電車がすれ違った。学生さんも多く乗っていた。
いつも、息子が利用している電車だ。でも、この時間に
息子が乗ることはない。
このくらいの電車に乗って、元気に家に帰り
息子:「あぁ〜今日も疲れた〜!晩ごはんできてる〜!!」
妻:「とりあえず、着替えてきなさい!汚れた洗濯物は
ちゃんと洗濯物入れに入れておいてよ!お弁当箱は?!」
なぁ〜んて元気な会話は、家にはない・・・💧
するとタイミングよく、学校からメールが来た。
息子か妻が、学校に連絡を入れたんだろう・・・
明日の欠席を承認する確認メールだった。
明日も休むのか・・・・
そうすると、土、日、月と休みだから5連休になる。
大丈夫なのか・・・・、休みグセはもう身に染み付いているって
感じだな。社会では通用しない・・・、大丈夫か?
また、苦しくなってきた・・・、心配性が始まった・・・・
ずいぶん遠くまで来た。遠回りした・・・、でももう行くところもない。
帰りたくないが、仕方なく家に戻ることにした。
みんな自分の部屋に入っていて、家は静かだった。
私もベットに横になり、触りたくないスマホを触りながら
ウトウトした。
晩ごはんを抜いたせいだろうか、長めの散歩をしたせいだろうか
体調はよかった。
十分な睡眠ができるかどうか不安だったが、今日はこのまま
寝ることにした。
また、無意味な一日が終わる。








