通信高校登校３

３日目

　まずい！今日は無理やり息子を起こしてしまった。
何度起こしても起きないからだ。返事だけで毛布をかぶって寝ている息子。
もちろん怒りながらではなく、軽くじゃれ合う感じで
毛布を剥ぎ取り、手を引っ張りながら息子を起こした。

息子は、しばらくは眠そうにそして面倒くさそうな感じだったが、
ベットからでると、いつもの通り母親への今日の報告にいった。
何を話したかわからないが、聞こえてくる会話は普通のようだった。
今日、学校に行くための交通費のやり取りのような会話だったので
今日も学校に行ってくれるのだろう。

通信高校は、始まりが遅いため子供を送り出してからの出勤ではなく、
子供を残しての出勤となる。そのため毎日、後ろ髪引かれての出勤となる。

「お父さん、もう行くね。今日も頑張って！」
「うん」

それだけ言って、会社に向かった。
とりあえず学校には行ってくれるだろう。今日も頑張れ、頑張ってくれ。

通勤途中

通勤途中も息子のことで頭がいっぱいだ。自分自身でも交通事故にならないように
安全運転には十分気をつけている毎日だ。でも、今日はちょっと違うことも考えた。

私は、息子が将来どうなったらこんな心配性の性格が治るのだろう
私は、息子に将来どうなってほしいと思ってるんだろう
私は、今息子がどうなってくれたら安心できるのだろう

息子が、新しい学校に少なくともまだ始まったばかりだが、通ってくれるので
こんな感情にが湧いてきたのだろう。息子よ、ありがとう。

とりあえず、元気になってほしい！ということだ。精神的にも肉体的にも。
でないと何も始まらない、っと思っている。これが難しい。元気がないことと
思春期の息子の感情の区別がつかないからだ。

次は、学校に積極的に、自ら”行きたい、行かなきゃ！”と思って通ってほしい。

”勉強やらなきゃ！自分の将来なりたいものになれないんだ！”と気づいて行動に出てほしい。

いろんなことに興味を持ってほしい。まだまだ、息子、中卒レベルで知っていることは
限られている。世の中広いし、いろんなことがある。良いこともあれば、
悪いことだってある。その分別や自分の身を守るためにも、いろんなことに
興味を持って、社会勉強を積み重ねてほしい。

まだ、私も精神的に完全ではない。考え事が薄っぺらく、深く考えることができない。
それでも、このくらいの事を考えた。でも、こんなことは息子には面と向かって言えない。
これらを自然に息子の心に湧くようにするには、どうしたらいいんだろう。

「親子関係を良くすること」とはよく聞くことだ。これは、親が子どものイエスマンに
なることではないという事はわかっている。子供が「話したいこと」を話してくれるのは
もちろんだが「話したくないこと」も打ち明けてくれるようになったら、本当に
「親子関係が良くなった」と言えるようになる。どこかのブログで読んだことがある。
そのとおりだと思う。そのための私の心の扉は開いているよ。息子よ、息子も早く
心の扉を開いてそんな仲になろうよ。私達親子は、必ずできる！できるはずだ！