いつもの時間に目を覚ました
三連休も寝坊しない生活をしていたので、
朝起きるのは苦じゃなかった。いつも通り
台所に行き、2匹の犬のお世話をした。
妻はいつものように、無言で祖父の朝食を
面倒くさそうに作っていた。そりゃそうだ、
朝飯を食うのは祖父だけなのだ。
朝わかった衝撃な出来事
犬2匹の世話をして、つまらなそうな妻の顔を見て
自分の部屋に入りスマホを確認すると、
息子は今日の学校の授業を自分でキャンセルしていた。
実質、今日は学校休みなのだ。昨日はもともと
休みなのに学校行事に参加するために登校したのに
今日の授業はなぜ休みに? 私は大パニックに陥った。
妻に聞くと、「自分でそう決めたらしい、昨日言ってた」と。
イライラだらけだ。私の何が悪いんだ?
なんでこういじめられるんだ?
心を落ち着かせ、息子に
「今日、休むんやってな。なんかすることあるの?」
「うん、勉強とか・・・」
”勉強といえば、父親は納得するんでしょ”がいっしょに
響いてきた。
なんで、息子は心開いてくれないんだろう・・・
なぜ妻は、私の気持ちを少し理解してやろうとは
思ってくれないんだろう・・・・
そんなことを色々考えながら身支度をしていたら
身支度が済んでしまった。後は出かけるだけとなり、
ムシャクシャした気持ちで家を出た。
3日ぶりの通勤路は新鮮だった。児童が元気に登校している。

なんか悲しくて、悲しくて泣きたい気分だった。
車の加速度が出るたびに、腰、背中の筋肉に
違和感がある。体も加齢と老化で悲鳴をあげている。
とりあえず、久しぶりの会社に行ってみるか・・・
頭が回らない
いつもの顔と声が遠くから聞こえてくる。
久しぶりだが、ハマるところにハマった感じはする。
ただ、判断や意見を言うことはさけ、身辺整理を
淡々としていった。思いのほか、話しかけてくれたり
無駄な打ち合わせが多かったので、時間は適当に進み
気がついたら定時になっていた。今日はこのまま帰ろう。
ふたりは今日、どうやって出迎えてくれるのだろう・・・
期待しない
焦らない
帰りに、コンビニおにぎり1個買って、大きな声で泣きながら
食べて帰ろうっと!
家につくと
コンビニの駐車用で、カーナビから流れてくるニュースを見ながら
ボーとしていた。20分ぐらいいただろうか。
いつもより帰る時間が遅くなった。
妻にLINEを送ってから30分ぐらい経っただろうか。返事が
帰ってきた。しばらくして、家についた。
リビングでは、祖父、妻、息子が食事をしているような気配があった。
テレビの音は聞こえてくるが、会話は聞こえてこない。
私は黙って、自分の部屋に行き着替えた。
ひとりで犬の散歩にでも出かけるか・・・と思ったら、
妻と息子も散歩の準備をして出てきた。
散歩を始めると妻から
「体の調子が悪いなら、適度に切り上げたら。犬の散歩は
私達で行ってくるから」
と、優しいのか私は用ナシなのかどちらとも取れる言葉を
私に投げかけ、途中で別れた。明日は、19℃まであがるというが
まだ夜は肌寒かった。寒さなのか、心さみしくてか
涙が溢れそうだった。
息子と話すべきか
- 今日休んで何してたの?
- どこか出かけた?
- 勉強してたんなら、どんな勉強してたの?
- なにかわからないところあったのなら教えてあげるよ!
- お昼ごはんは食べたの?
私が話したいことは山ほどある。でも、息子にとっては
私の問いかけは鬱陶しいんだろうなぁと思うと
話しかけはできない。
息子の部屋と私の部屋は、隣どおしで引き戸3枚で
区切られている。私はオープンにしたいタイプだが、
息子は自分の空間を守りたいタイプだ。
しばらくすると、散歩から帰って部屋に入ってくる
息子の気配を感じた。今日は、言葉をかけずにおくよ。
おやすみ、息子。






