曇りがちの朝
今日も少し遅く起きた。今日も妻はいつもどおりに
起きて、義父の朝ご飯を作り、犬の朝のお世話をしてくれた。
その後、妻は息子用にホットケーキを作りだした。
台所から家中、いい匂いが漂った。私は息子の部屋を
覗き、息子に「お母さんがホットケーキ作ってくれたから
食べないか〜」と声を掛けると
元気なさそうに、目をつむりながら頷くだけだった。
まだ、息子は調子が悪いらしい・・・・
台所に戻り、出来立てのホットケーキを2枚もらって食べた。
何気なく、付いていたテレビ番組をみていると、今日は
マラソン大会が実況中継されたいた。会場は、雨で気温4℃だという。
昨日夜、ひとりで歩いていたスタート地点が中継されていた。
地元のマラソン大会ということで、1時間ほどで中継は終わった。
そのまま観ていると、今年度最後の日曜日ということもあり、
テレビ番組は”番組切り替え”という言葉や演者者の新旧入れ替えの場面が
多く目に入ってきた。そっか〜、年度切り替えなんだな〜と
思いつつ部屋に戻った。することがない。
妻は、また家の片付けを始めた。
断捨離
しばらくすると、息子が起きてきた。
調子良くなってきたのかなぁと思ったら、冷蔵庫から
大量の保冷剤を持っていき、部屋に入ると、頭や喉、
背中などにあてだした。理由を聞くと、体が暑くて仕方がない
との事。いや、息子の部屋は私にとっては肌寒い。
熱がある証拠だ。熱を測ると38℃を超えていた。大丈夫か・・・
妻と二人で、保冷剤を”冷えピタ”などに置き換えて、
なんとか息子をなだめて、布団で寝ているように言い聞かせた。
そのうちお昼になったが、息子は寝てるし、妻は部屋の片付け
ということで、私も掃除を始めた。今まで集めたもの、
パソコン周り、ガジェットが多いが、使い古しのパソコンや
本など整理を始めた。物が捨てれない私にとっては、どれも
思い出深いものばかり。一つ手に取るたびに、これを買ったときの
気持ち、感情はこんなんだったなぁ〜、ホントはこれを使い倒して
こんなことやあんなこともする予定だったが、息子の不登校を
きっかけに随分と変わってしまったなぁ〜とか、思い出?思いが
横切ったが、私もどこかでけじめができたようだ。
これからは、捨てていく人生、断捨離をしていく人生なんだ。
物も人も、アプリも、クレカも、キャンプ道具も、家具もすべて!
そう思ったら、何でも捨ててた。妻に、入れ物を3つ用意してほしいと
お願いした。1つは廃棄用、1つはメルカリ用、1つは人に譲る用。
どんどん捨てていくぞ!そして、1年後に私が死んだとしても
残された家族が後始末する必要がないようにしたいと思った。
そんな勢いで、掃除を始めた。でもなんか、モヤモヤした。
1時間ほどドライブに出かけた。馬鹿な私は、街中がマラソン大会で
”規制”だらけということを忘れていたため、1時間程度のドライブが
結局、2時間以上になってしまった。
帰ると息子は寝飽きたのか、椅子に座り映画をスマホで見ていた。
妻は、ひとりで2匹の犬の散歩に出かけるところだった。
私も犬の散歩に付いていくことにした。北風が寒かったが、
歩くことは苦ではなかった。家に戻りダラダラしていると
すぐに夕飯になった。妻に聞くと、今日はカレーとの事。
時間になりリビングに行くと、息子の姿はなかった。
妻は、ご飯とお味噌汁を持って息子の部屋に運んでいった。
息子はカレーを嫌がり、普通のご飯と味噌汁が食べたいと
言ったそうだ。不思議だったが、食べないよりはいい。
番組編成
夜になると、より一層テレビ番組の”最終回”が多くなった。
明日からは”新番組”だらけのようだ。最近は、昔ほど
テレビは見なくなった。息子も観ない。スマホで動画ばかりだ。
でも、昔からやっていた番組がなくなっていくのは、
何故かさみしい。私の記憶を1つずつフォーマットされていくようで
なにかさみしい気がした。すると一気にテレビを見たくなくなった。
部屋に戻り、またすることがなくてベットに横たわっていた。
息子が歩く音が響いた。元気になったのか?部屋を出てみると
妻だけが息子の部屋にいた。「どうした?」と聞くと
お風呂に入りに行ったとの事。こんなに風邪引いているのに
大丈夫か?と思ったが、「本人がお風呂に入りたいというんだから
仕方ないじゃない」と。確かに、2,3日お風呂に入ってないし、
布団の中で暑い暑いと言っていたんだから汗もかいているのだろう。
スッキリしたかったのだろう。妻は、息子があがってくるまで
息子の椅子に座って待っていた。
最近の心境
実は、変な妄想を抱いている。夢の中なのか
現実なのかはよく区別がついてないが・・・
今回の息子の風邪が長期化している。息子もなにか
変だと思っているようだ。今までなら2,3日、
薬を飲めばすぐに治ったはずの風邪が、もう1週間以上
熱も下がらない。自分でも何かがおかしいと思っているに違いない。
しかし、これを気に息子が子どもから大人に変わる
変化のきっかけのように思えてきたのである。というか、
そんな夢をみたような気もする。
そんなことや、昨日同僚に暴露したこと、春が近づいてきたこと、
桜の満開が近いとかいうニュース、そんな感じ、雰囲気に
包まれてか何か私の中で変わってきたことがあるような気がしている。
いい意味か悪い意味かわからないし、言葉でうまく言えないが
子離れ?息子に意識を集中させる事が薄れてきたような気がする・・・
妻じゃないが、”息子の将来、なるようにしかならない・・・”と。
半分息子を見捨てたのだろうか、息子に期待しなくなってしまったのだろうか
そんな心境。つい最近まで、この高校2年生が人生の分かれ目!
勝負の年!と思っていたが・・・・
今日は、息子の病気を心配しつつも早めに寝ようと思う。






